日本人には優遇あり!オランダビザ事情

2015年3月のニュースをきっかけに、移住を考えている人に注目されているオランダ。そのニュースというのは1912年に締結された「日蘭通商航海条約(The Treaty of Trade and Navigation between the Netherlands and Japan)」を根拠として、日本国籍者はオランダで「労働許可なく就労できる」との判断が下ったことでした。

このことにより、日本人がオランダへ移住する場合、ビザ取得の条件や方法などが他の国籍を持つ人に比べ優遇されていることがクローズアップされたからです。日本人には、あまり馴染みのないオランダは移住地としてどうなのでしょうか?


オランダ基本情報


国名はオランダ語で Nederland (ネーデルラント)。
公式の英語表記は Netherlands

公用語がオランダ語ですが、フリースラント州ではフリジア語も公用語として認められています。オランダ国民のほとんどが、英語を話すことができ、母国語や英語以外にも、フランス語やドイツ語など数カ国語を話せる人が多いのも特徴です。

移民受け入れで有名なオランダですが、オランダ人もまた他国へ移住することが多く、特に言語、文化などで共通点が多く、税金などがオランダに比べて安い隣国ドイツに移住することが多いようです。同じEUということもあり、ドイツへの移住は気軽に行われています。

日本からオランダへは、直行便が毎日運行しています。オランダの主要空港“アムステルダム・スキポール空港”までの所要時間は、約12時間になります。

ヨーロッパの小さな国、面積は九州ほどの大きさで、人口は1,700万人弱。この地に住む日本人は6,500人強であるといわれています。オランダのイメージと言えば、風車、運河、チューリップといった牧歌的なところや、あるいはドラッグ、売春、安楽死、同性婚等が認められている革新的な社会制度かもしれません。サッカーやスケートといったスポーツや、アムステルダムの音楽などを思い浮かべる方もいると思います。

オランダは他のヨーロッパ各国へのアクセスがとても便利な国です。LCCを利用すれば、信じられないような値段で欧州近隣国へ移動が可能です。また鉄道での移動も、欧州間を結ぶ高速鉄道THALYSを使えば、アムステルダムからベルギーのブルッセルズへ1時間50分、パリへも3時間強と最速で到着します。


オランダの気候


オランダは、日本の北海道よりも北に位置していますが海洋性気候の影響で北海道のように厳しい寒さはなく穏やかな気候です。
ただ天気が変わりやすく、よく雨が降ります。一日中雨が降り続くことはあまりありませんが、天気が変わりやすいので小雨が頻繁に降ります。

オランダは日本の様に4つの季節に分かれています。
夏の平均気温15.7度、冬の平均気温が3.7度もあり、実は比較的温暖です。 6~8月はカラッとして過ごしやすく、真夏でも30度を超える日は数えるほど。高緯度にあるため夏場は22時すぎまで明るく、屋外のカフェには人が溢れます。

冬の時期は特に日照時間が短く、明るくなり始めるのは遅く、暗くなるのは早いです。天気は曇りの日が続き、どんよりしたような日が続きます。オランダの冬は北海道の冬よりも厳しくないと言われますが、年によって寒さが厳しくなる年もあります。その場合は気温が氷点下まで下がることもあります。雪は降りますが、積雪になることはあまりありません。

日本の夏の猛暑と冬の寒さを考えると、気候的には問題ないようです。


ビザ


3ケ月以上滞在する場合は、滞在許可証の取得が必要です。申請は入国後に住所地を管轄する警察内外国人登録課に出向いて手続きします。1年を超える長期滞在の場合は、原則的に毎年の更新が必要です。事前に在日大使館で査証取得する必要はありません。

申請には滞在目的を証明する書類と、戸籍謄本(外務省認証)および翻訳文(在日大使館認証)などが必要です。また、雇用以外で働く場合のフリーランス用、経営者用、留学生のインターン制度用の滞在許可を取得すると労働が認められます。

オランダには日蘭協定があるために日本人にはビザの優遇システムがあり、居住許可申請する為に、起業家としてのビザ申請が容易です。日本国籍を持っていれば、少ない投資額で自分の事業登記ができるため、オランダで起業に就職する以外に、個人事業主等として「起業家として申請」することが選択できるのです。

資本金は4,500ユーロ(約60万円/1ユーロ135円計算)で、現金のほかに、資産、例えば不動産や、コンピューター等でもまかなえます。

ビザを取得後は、起業のかたわらパートの仕事に就いたり、フルタイムで働くことも可能です。ビザ申請者の配偶者も働けます。年齢制限はありません。資本金は、現金のほかに、資産、例えば不動産や、コンピューター等でもまかなえます。

申請者は最低25%の株の所有で独立した起業家としてみなされます。この協定は、合同会社、有限会社、株式会社、および非営利団体としての法人、のいずれかの種類の形にも適用されます。

そして、法人の存在は必ずしも必要条件ではなく、商工会議所に事業登録さえすれば、日本人は個人事業主やフリーランサーとしても事業の運営が可能です。

移住後の収入源は、他国に比べ格段に確保しやすいと言えるでしょう。

昨今、オランダは移住希望者へ条件や方法が厳しくなっている動きの中で、この日本人への措置は異例とも言えます。


教育


オランダの学校では低学年から英語の授業が必須となっています。
移民にとってありがたいことに、外国人の子供でも、オランダの公立学校に通うことができ、国の補助により親の負担はごくわずかです。

また、オランダ政府はオランダ各地に、外国人のオランダ在住者のための公立インターナショナルスクールを設置しており、比較的割安な値段で学校に通わせることが可能です。都市部には公立インターナショナルだけでなく、 私立インターナショナルスクールもあり、お金に余裕のある方は裕福な学校に通わせることも可能です。学力や住んでいるところに関係なく、自由に学校を選べ、100の学校があれば100の違う教育があると言われるほどです。
幸福度世界一と言われるオランダの子供たちは、豊富な選択肢の発展した教育システムで学ぶことができるのです。

ちなみに公立インターの学費は、外国人で年間€4000~5000ほど。
(学年旅行や遠足代も含まれる。)


オランダ人の国民性


オランダ人はフレンドリーで親切、節約家な人たちが多いといわれています。ポジティブな雰囲気が漂っていて、移民が溶け込みやすいといわれています。とはいえ、人種差別はやはり少なからずあるようです。東洋人に対しては「チネーゼ(中国人)」とすれ違い様にいわれることもしばしばだとか。ですが、アメリカに住んだことのある人に言わせれば、まだましだそうです。海外に住んだことがある人であれば、少なからずとも経験した事があるかも。日本以外はどの国も変わらないかもしれません。

もともとはプロテスタント系のキリスト教徒の国ですが、今は移民も増えているので、 いろいろな宗教を信仰している人がいます。信仰心もそれほど強くはなく、自分より大きな存在(神や霊など)は信じているが、定期的に教会にはいかないという人が多いです。

オランダ人男性の平均身長は180センチ。


物価やあれこれ


外食費は日本に比べて割高になりますが、オランダは食料品がとても安く、スーパーやマーケットでは、ミニトマト30粒で1ユーロ、イチゴ1パック1.5ユーロなど、新鮮で美味しい野菜や果物を格安で手に入れることができます。ムール貝も1kgで2ユーロの安さ!日本の百貨店で買うと高いオランダ産チーズも、日本の半額以下で購入できます。もちろん種類も豊富です。

ビールやワインなどのアルコール類も格安で味が良く、種類豊富です。オランダ名物のハイネケンビールはもちろん、隣国のドイツビールやベルギービールまでも1瓶1ユーロで購入できます。SUBWAY,マクドナルド等のチェーン店は日本で食べる料金とほぼ変わりません。その他、牛乳:1ユーロ、サーモン切り身:5ユーロ、タバコ:3ユーロ(約340円)タクシー(初乗り2キロ):7.5ユーロ、地下鉄1日乗車券:7ユーロ

健康志向の人が多いオランダでは、オーガニックの専門スーパーマーケットが町中に点在し、野菜はもちろん、肉、サラミまで手に入ります。
大きなスーパーマーケットではアジア系や世界各地の食材も販売されています。日本人が経営する日本食レストランも都市部などでは見つけることができます。

イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド、ドイツとの比較でオランダの医療システムは1位にランクしています。

オランダの水道水は欧州の中でトップクオリティーで、飲用可能です。

家賃相場 アムステルダム1平方メートルあたりの平均家賃(月当たり)20.68 ユーロ
80平米であれば1,654ユーロ 

物件の新しさ、場所の利便性などによって変わりますが、東京の家賃と変わりません。アムステルダムの不動産価格は上昇の一途で、これにともない家賃も過去最高額に達しているそうです。これはアムステルダムには海外からの駐在員が多くすんでいて、会社が家賃を負担するので、ほとんど大家の言い値で借り手がつくことも一因のようです。

日本と同じように、アムステルダム以外の郊外へ住めば、お家賃もおさえられそうですね。


治安


オランダは大麻が合法であるイメージから、変な人が多いのではないか?と思う人もいるかと思います。しかし公共の場での使用は違法なため、日常生活を送る中で実際に目にしたり関わりを持ったりすることはまずありません。

アムステルダムで最も治安が悪いと言われている、飾り窓(Red Light District)と呼ばれるエリアがあります。

オランダでは売春が合法化されていて、このエリアは夜間は風俗街となり、警察は巡回していますが、ドラッグの取引なども行われています。ここを訪れるのはほぼ観光客で、犯罪の標的になりやすいエリアとなります。(とはいっても新宿歌舞伎町と同じレベルだそう)

失業率と移民の増加で、治安は悪くなったということですが、世界全体でみれば十分良い方です。


オランダ永住権取得の条件


1 オランダに合法的に継続して5年以上住んでいること

2 申請時も、長期滞在許可を持っていること

3 長期的に十分な生活手段(資金、収入)があること

4 犯罪履歴がないこと

5 オランダ社会に適合し、オランダ語を十分に使いこなせること

富裕層の移住先としてはあまり適さないと感じます。なぜならオランダは、全世界で稼得した所得(全世界所得)が課税対象となるからです。
(オランダは二重国籍を認めていません。)

ヨーロッパ永住権の獲得を目指すなら、まずはオランダへ移住するのが、多くの日本人にとって一番の近道ではないでしょうか。

いま話題となっているオランダ移住のイメージはつかめたでしょうか?
物価やビザに関しては変動もあると思いますので、まずはご自身で現地に行かれ、確かめることをおすすめします。

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